シャルキョイ・ブルガリアのキリム
トルコのヨーロッパ大陸側で織られたオールドキリムです。オスマントルコ時代には、現代のブルガリア、ギリシャ、セルビア、クロアチアにまで、トルコ文化=キリムを織る文化がありましたので、
ギリシャ、ブルガリアが独立したのちの時代に織られたキリムも、トルコ側では広義の意味でシャルキョイキリムと呼んでいます。18世紀から19世紀に織られたシャルキョイキリムは、緻密で細かな織りと美しい赤(コチニール染めによるものが多い)で知られ、
コレクションとしても人気があります。
遊牧民の生活道具というイメージと違い、木造家屋の床に敷き詰めたり、客間を飾ったりするためにキリムが使われていたようで、アナトリアキリムには数少ない正方形に近いサイズの大型サイズのキリムが数多く出てきます。21世紀に入ってからは、セルビア、クロアチアなどのバルカン諸国からも良質なキリムが入ってきています。
