キリムについて

遊牧民が織る平織りの敷物「キリム」について、さまざまな側面からご紹介しています。

Q&A よくあるご質問

お客様からよくいただくご質問を、まとめています。

キリムは洗えるのですか?

トルコでは普通キリムを洗う習慣はないのですが、生活習慣の違いから日本のお部屋では清潔に保つために、お洗濯の必要も出てくると思います。

普段のお手入れは、掃除機を丁寧にかけてよくホコリをとり、時々陽に干す程度で大丈夫です。汚れがひどいと感じたときは、クリーニングしましょう。

ウール用の洗剤を使って水洗いすることができます。

ご注意: キリムの状態は様々です。色落ち、質感の変化、型崩れなどが起こることも考慮して、よくご確認のうえ水洗いしてください。 詳しくはこちらをご覧ください。

50年以上経っている古いキリムについては、風合いを保つためにも、できるかぎりドライクリーニングをおすすめいたします。
ガラタバザールでは、お客様からキリムをお預かりして、トルコに送り、クリーニング(水洗い)と修理を専門の技術職人さんに依頼するサービスも、承っています。大切なキリムを長くお使いいただけるよう、メンテナンスをお手伝いいたします。

キリムの染めは草木染ですか?

現在ガラタバザールでご紹介しているキリムの中で、100%草木染とご案内できるのは、草木染と表記のあるキリムだけです。

輸出用に新しく織られているキリムのほとんどは、合成染料が使われています。顔料(鉱物)系の染料が使われることが多く、最近の技術では、アンティークのキリムの色を再現した微妙な色が出せるようになってきています。新しいキリムの場合、ほとんど色落ちはありません。 現在の染めの様子はこちらをご覧ください。

オールドキリム(家庭用に織られた古いキリム)にも、ほとんどのキリムに合成染料が使われています。全体には天然の色が使われていても、ポイントに一色だけ合成染料が使われていることもあります。50~80年前のキリムについては、実際のところ、天然の色か合成染料か判断のつきにくいものも多く、わからないとお答えするよりありません。

キリムの年代から考えて、100%草木染が使われていると考えるのは難しいため、あえて染料には触れていません。

ところで、草木染(Vegetable Dye)は、花びら、草の根・葉など植物を原料にして染めるもので、トルコ語ではクルクボヤ(草の根から染めるの意)にあたります。古い時代には、植物だけでなく、貝や昆虫、泥や動物の糞など、身のまわりにあるあらゆるものを使って、キリムの色を作り出していました。これらを総称して、天然染料(Natural Dye)と呼んでいます。

キリムの質感は? アトピーがあるのですが・・・

キリムは平織りの敷物ですから、毛足のある絨毯のようにクッション性もほとんどなく、すべすべしたやわらかさはありません。ウールの質も、セーターなどに使われるやわらかなものとは違いますので、人によっては、チクチク、ザラザラと感じると思います。

長い間使われている間に踏みしめられて、余分な繊維が抜け落ちたキリムなどは、さらっとした表面をしていますし、複雑なジジムやスマック織りのように凹凸のある織り地のものはゴワゴワしているものもあります。

また、ご家族にアトピーなどのアレルギーの方がいらっしゃる場合、どのようにお部屋でキリムを使うか考慮されたほうがよいようです。
椅子やソファに座って、床から離れた生活スタイルの場合、とくに問題なく床の一部としてキリムを敷いていただけると思いますが、直接床に座ってくつろぐ生活スタイルの場合は、お部屋の環境やご家族の健康のことなど考慮して、慎重に選ぶ必要があると思います。

キリムのにおいが気になります

人によって違いがありますが、敷いているキリムにウール独特のにおいを感じる方もいるようです。これは動物性の脂がウールに残っているためと言われています。

もし、最初に敷いたときにはほとんど感じなかったにおいが、だんだんと強くなったと感じるようでしたら、とにかくお天気のよい日に、外に出して干して乾燥させてください。一番の大敵は湿気です。

においが気になるお客さまのお話を聞くと、キッチンや加湿器のある場所、窓際の結露がある場所に敷いてあることが多く、湿気を含むとウールのニオイが強く感じられるのです。梅雨の時期にも同様のご相談を多くいただきます。
とにかく、乾燥させてください! ニオイが気になっても、ファブリーズはさらに湿気を増やしてしまいますから、ご使用にならないでください。

なお、新しいキリムにかぎっては、ウールのニオイでなく、漂白剤のニオイが少し残っていることがありますが、何度か陽に干してお使いいただくうちに、なくなりますのでご安心くださいませ。

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